(~35、最新話)
現在四半期ランキング三位の作品。十万字には大分届いていませんが、書籍化も決まっているそうなので取り上げます。
https://ncode.syosetu.com/n9638em/
未来への転生、失われた技術もの。
一見して分かる通り、題名は「
失格紋の最強賢者」とそっくり。そして、設定も非常に似ています。眼の色で能力が決まる世界で、未来へ転生したら、最強だったはずの眼の色が最弱だと馬鹿にされていた、と。転生の理由は違いますが、設定は眼と紋が違うだけですね。
ただし、物語は結構違います。
特に、転生前に救った女の子をヒロイン(?)として出すというのは、「失格紋」にはない展開。転生前親しかった人物を出すというのは、むしろ(同じ「失われた技術」ものの)「
蘇りの魔王」に似てますか。
そして、魔物が現れたりといった事件は起きず、基本的にほのぼのした日常話が展開するのが特徴。
しかし、第二章「入学試験編」になると、第一章では使っていなかった勘違いものネタも増え、「失格紋の最強賢者」とほぼ同じ話の流れになってしまいました。まあ、同じ設定で入学試験をやると同じ話になるのは仕方ないのかもしれませんが、さすがに似過ぎているような。
ちなみに、今のところ似た設定の作品「蘇りの魔王」「失格紋の最強賢者」「
魔王学院の不適合者」などにあったような、なぜ技術が失われたのかという話は出てきていません。純粋な日常ものですね。
なお、
活動報告によると、作者は「失格紋の最強賢者」を意識し書いていると言っており、「失格紋の最強賢者」の作者である進行諸島さんも了解しているようです。作者に了解を取っていれば似た作品を発表しても良い、というのも違う気がするのですが……。