(~47、森の騒乱編まで。中断)
累計ランキング六位の作品
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スライムに転生した主人公が魔物たちを仲間とし、地位を確立していく話。
私のように「スライムへの転生」と聞いて、弱い魔物の成長物語を期待すると裏切られたと感じるかもしれない。序盤に主人公のスライムはかなりの力を得るためだ。しかし、それ以降の展開は王道といっていいだろう。仲間を得、敵と戦闘し、町を作り……と、力をつけていく。仲間の成長の仕方が天下り的なため成長自体に面白みはないが、出現する敵の力は適切で演出も良いと思う。
魔物への転生としては、最近の「
蜘蛛子さん」と比べてどうだろうか。蜘蛛子さんのような語り口の面白さはこの作品にはない。だが、こちらには王道の良さがある。「蜘蛛ですが、なにか?」のやや捻った展開と異なり、こちらでは仲間が集まり一緒に戦っていく面白さが味わえる。また、完結しているのも良い。私は「森の騒乱編」までしか読んでいないため後のことは語れないが、主人公たちがだんだんと勢力を広げていくのをじっくり読めるのではないだろうか。
設定が設定なため、一本調子のきらいはあるが、「なろう」向きの良い作品だと思う。こういうタイプの作品が好きな人なら安心して読めるのでは。