(~65、最新話)
少し前まで月間ランキングTOP5入りしていた作品。
https://ncode.syosetu.com/n3260fe/
異世界転生もの。
前世の記憶を持って田舎に産まれた少年が、記憶にある生活を取り戻すべく、たくさんの本を読んで古代文明(転生先の世界も、昔はもっと優れた文明があったらしい)を復活させていく。
地に足のついた知識チートものという感じか。
前世(地球)の知識をそのまま使うのではなく、本を読み知識を得ることの大切さを知っている主人公が、文字の読み書きを学んで本を読み、前世の知識と照らし合わせて転生先での技術を発展させていく様子が面白かった。
……のだが、だんだん普通の知識チートものに近付いている気がするのは残念。
魔物などはいるものの、転生先の世界の科学が前世の科学と変わらないと気付いたせいなのだろうか、あまり検証せずに前世の知識を使うことが増えている気がする。
序盤、主人公が本を求めて神父と交流していくあたりは非常に丁寧に書かれていたのが、主人公が優秀な変人だと認識されてからは、雑ではないもののお決まりの展開が増えてきた気がする。
まあかなり大雑把に言えば、「
本好きの下剋上」の世界を「
Knight's & Magic」の主人公・キャラクターで描いたような感じかな? 文章は落ち着いていて読みやすいし、出来は良いけど、ちょっと盛り上がりに欠ける気も。
ただ、この小説はまだ題名の意味が分かってないので、今後その関係で大きな展開があるかもしれない。その辺りで山場を作れればかなり印象が変わりそうなので、期待感はある。