(~172、第二部まで。この後も読む予定)
久しぶりに超長編作品を。500万字を超えても連載継続中の作品。
http://ncode.syosetu.com/n4830bu/
異世界転生もの。本好きの主人公が、本が貴重品な世界に転生し、そこで本を作るために奮闘する作品。「本」という目標があるため典型とはちょっと違いますが、基本的には元の世界の諸々を紹介することで立場を確立していくタイプの異世界転生ものです。このタイプとしてはかなり出来の良い作品かと。
主人公はチートといえばチートなのですが、その描き方がなかなか絶妙。序盤で、主人公は虚弱なだけでなく重い病気に犯されていることが分かるのですが、その病気がチート能力でもあったという。うまく話を作っています。
ただ、「なろう」らしくのんびり話は進みます。二章終盤ではなかなか劇的な事件が起こり盛り上がっていましたが、語り口のせいなのか意外とのんびり読めました。カタルシスを求めて読むには弱いかも。
というわけで、面白いことは面白いし、こちらの文明を異世界に紹介していく系の小説の中では、なかなかマニアックな分野が多いため楽しめると思います。だけど、長くて物語の進みが遅いのは欠点かと。山場がもうちょっとあってもいいんじゃないかなぁ。
のんびり読む小説としてはおすすめだし私も読みたいと思ってますが、これから話が大きくなっていくのは期待できないかも。