(~125、最新話)
現在累計ランキング18位。アニメ放映中の作品。
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「
異世界食堂」と共に今期アニメ化した作品。異世界転生ものですが、騎乗型ロボットである幻晶騎士の活躍が特徴の作品。
設定にやや難があるものの、それ以外はかなり面白い作品だと思いました。
設定、というのは主人公のチート関連。一介のプログラマーであった主人公が異世界に来たらこんなに活躍できるというのはどうなんだろう。
異世界の魔法の使い方がプログラムに似ていたから、というだけでその世界の魔法技術を簡単に追い抜けるというのはおかしいし、メカのオタクだったというだけで、新たなロボットの技術をどんどん思いつくというのも無理がある。また、主人公が思いついた技術をかなり短期間でできる開発技術がありながら、100年もの間ロボットに進歩がなかったというのもちょっとありえない。
そのあたりを所謂主人公のチートと割り切って読めば、異世界を舞台に主人公が開発したロボットが活躍する話はなかなか爽快。斬新な展開はないものの、国同士の対立、戦争もライトノベルとしてはリアリティがあって良い。ロボットがメインとはいえ、そのロボットを活躍させる舞台背景などもしっかり作っているのが分かり面白い。
第六章後半から、ややこれまでとは毛色が変わった話に突入しているけれど、そこも上手く書かれていると思う。ただ、主人公の関西弁のモノローグ(あったらあったで若干癇に障るのだけど)が見られなくなったりと、ちょっと雰囲気は変わってきている。今後どういう話にしていくか、作者に迷っている部分もあるのかな……という気もするけれど、どうなのだろう。
主人公の出世や活躍はもう十分に描かれたけれど、まだまだ回収されていない伏線もあり、読んでいると物語全体の中ではまだ序盤なのかな、とも思える。そういう意味では先行きには若干不安が残るけれど、今後も楽しみな作品です。
異世界でロボットが活躍するという絵的にも花のある話なので、アニメ化にも向いていると思うのだけど、肝心のアニメはどうなのだろう? 一話・二話はかなり急いだけれど良かったのだろうか?
ただ、きちんと描くと、どこかで見たような場面ばかりで一話が終わるということにもなりかねず、それで視聴者に切られることを恐れたのかもしれない。小説を読んだ今だと、一話・二話にもっと尺を取って欲しかったと思ってしまうけど、アニメだけ見る人を考えればこれで正解なのかなぁ。