(~396、最終話まで読了。今後も読みます)
「
ライブダンジョン!」のdy冷凍さんが薦めているのを見て読みました。好きな小説の作者が薦めているからといって自分に合うとは限らないと思っているのだけど、これは読んで良かった作品でした。
https://ncode.syosetu.com/n9619hu/
強力なスキルを持って異世界に転生した主人公が、ギルドマンとして日々を過ごしていく作品。前世の知識を用いてこっそりお金を稼いだりしているが、基本的には普通の面倒見の良いギルドマンとして、本当の能力は隠し、人からは無駄に見えるようなものを蒐集したりしながら日々を過ごしていく。
ギルドマンとしての暮らしぶりを描いた作品。
出世欲のない主人公が、ギルドマンとして仕事をこなし、仲間と酒を飲み交わして暮らしていく様を書いている。主人公は淡々としているようだが、人間関係が広がれば様々なちょっとした事件は起きる。人それぞれに背景があり、考えることがある。さっぱりした語り口ながら、個性的な人間たちを面白く、時には人情味溢れる形で描いていく。
そして、この小説の良さは、時間経過をしっかり描いていることだと思う。
一年、二年と時は過ぎ、主人公も周囲の人間も年齢を重ねる。少しずつ人間関係も変化する。その書きぶりが非常に味わい深かった。それが、いくつかのシーンでの感動を産む。
とはいえ、序盤から凄く面白い、というタイプの作品ではなかった。だんだんと物語に引き込まれていき、途中からこの世界にのめり込む……という感じだった。なので、最初から連載を読んでいたとしたら、最初はおすすめにせず、途中で評価を上げたんじゃないかと思います。