(~41、最新話)
現在四半期ランキング五位の作品。
https://ncode.syosetu.com/n3442fz/
主人公は10年間荷物持ちばかりしている最弱の冒険者。その彼がインスタンスダンジョンで死亡し生き返った(のか、夢を見たのかは分からない)ら、彼にしか見えないスキルボードが現れ、クエストをこなすごとにレベルやスキルポイントが得られ強くなる、という話。
基本的には「なろう」おなじみの、突然、主人公にだけ特殊な能力が備わり、一人だけ速く強くなっていくタイプ。
最初の生き返った(?)というエピソードに関する説明はいまだになく、どうして主人公にだけゲームのようなスキルボードが現れたのか、という説明はされてないけれど、「異世界転移だから」みたいな説明をされても困るのでまあそれは良いかな。
特に面白みのない設定だけれど、スキルボードの内容を工夫したり、強くなる過程をきちんと描けばこういう設定で面白い作品は作れると思う。実際「なろう」には、こういう設定でも上手くできている作品はある。
だが、この作品は、ゲームとして見たときの内容が面白くなさそうなのが致命的。
ただひたすら指示通りにクエストをこなしていくタイプで、作業ゲームのような内容なのが辛い。読んでいても起伏に乏しく、ステータス値以外では、主人公が強くなっているのか、戦略の幅が広がっているのか(いやまあ、魔法が使えるようになったりはしていますが)も分かりにくい。
また、設定も生きていない。
10年間荷物持ちをしていたから冒険者として交流範囲が広いという設定だったはずなのに、幼馴染の女の子と、ダンジョンで新たに知り合った回復術師の少女の二人としかほとんど交流がない。唐突なざまぁ展開も主人公関連ではなく、この回復術師の少女絡み。
最初ずっとソロでレベル上げし、突然ランクが上がったことが話題になったりもしないのもおかしい。ここ数話で、ようやく以前に絡みがあったという冒険者が出てきたけど、今更? という印象。
読みやすくはあるけれど、設定もストーリーも魅力に乏しく、展開も継ぎ接ぎの残念な作品でした。