(~37、エピローグまで)
広瀬煉さんのN-Starでの連載作品。一つ前に書いた漂月さんの「
異世界クイーンメーカー」と同じく、書籍化し、昨日掲載の最新話で連載が一段落しました。
https://ncode.syosetu.com/n6895ei/
異世界転生してダンジョンの管理者になる……というタイプの作品ですが、主人公がまともにダンジョンを作ろうとせず、アトラクション経営にしようという展開が珍しい。あまりやる気のないタイプの女性主人公の、のんびりした雰囲気のため気楽に読める作品。
ストーリーにスピード感もあり、ちょっと展開が早すぎるかな? と思う部分はありましたが、面白く読んでいました。この世界における勇者の謎と、主人公の転生が関わってくるのか? など楽しみな要素も多かった。
……ですが、ここ数話の展開はどうなんだろう?
いとも簡単に伏線を回収し、特にもったいぶることもなく主人公と勇者との関わりを明かし、一気に決着まで持っていく。まあ、なんというか、連載打ち切りが決まって今後書いていくはずだった内容を無理矢理最後に詰め込んだような印象です。
私の勝手な予想ですが、N-Starでの連載という形式の弊害なのかなぁ、と。
連載や書籍化が執筆に影響を与えるのは多少は仕方ないし、書籍化(決定)後に連載中断する作品が多いことは問題になっていますが、こういう打ち切りみたいなのは「小説家になろう」で見たくなかったなぁ、と思ってしまいました。
書籍の売り上げによっては連載再開もあるかもしれませんが、うーん……ほとんどこの作品の伏線は回収してしまったような気も。
途中までは結構楽しみに読んでいただけにこういう終わり方は残念でした。
追記)打ち切りのような終わり方だったので続編は期待していなかったのですが、2018/11から二章が開始しました。2019年一月現在、順調に連載は進行中。のんびりした雰囲気に戻ったのは良いですが、一章の復習のような内容も多く、物語の進展が遅い印象があります。これから事件が起きたら面白くなるのかはやや不安。
1. 無題
元々N-Starは漂月氏の活動報告から推察するにクイーンメーカーも含め一冊の本に纏めることがひとまず求められてたようです。
漂月氏はそもそも区切りがある節目節目がある作家なので中編を書くのにもそこまで問題がなかったのでしょうが、基本気ままに書くなろう作家にとって風呂敷とは広げるものなのでそうなったのもある程度仕方ないのかなと。
風呂敷を畳みきらず、けれども無理がない節目を置くことができればそれが一番いいのでしょうが、難しいですしね