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四月に四半期ランキングに入っていた作品。九月には書籍化もしているようです。
http://ncode.syosetu.com/n6022cs/
異世界召喚、チートもの。
主人公は一度目の召喚で魔王を倒しているが、その千年後の世界に再度召喚されたという話。一度目の召喚時の記憶は若干曖昧ではあるものの残っており、その記憶と現在との齟齬が気になり調べ出す。
というあらすじはなかなか良いと思う。そのような設定が語られる第三十一話～第三十三話あたりは面白く読めました。逆にそこまでは「再召喚」という設定がなかなか表に現れず、ただの異世界召喚チートもののようだったけど、再召喚設定が上手く生きてくれば話は面白くなる。
というわけで、設定はなかなか良いのだが、問題はそれ以外の部分。この作品では日常パートもかなり丁寧に描写しているのだが、起伏が少なく、何かの説明のために入れていると思われる部分も少ない。文章自体は読みやすいけれど無駄が多い印象。
設定は悪くないと思うので、今後面白くなるかもしれないとは思うけど、設定資料の方が面白そう、と思えてしまうのではちょっと。編集さんが入って上手く直せば面白くなりそうな気がするけれど、書籍版はどうなんだろう……。
