(~70、最新話。継続して読む予定)
現在四半期ランキング四位の作品。
https://ncode.syosetu.com/n3353fc/
「勇者パーティから追放」もの。
迷宮の中で勇者パーティーから追放された主人公は、迷宮をさまよううちに「修復」スキルが進化し、無事に脱出を果たす。新たに得たスキルを生かしすべく、冒険者を引退して武器屋になるが、そこに魔王の危機が迫る。前線基地の建設に主人公のスキルが有用だと分かり、また戦いの舞台へ戻っていく。
バランスの良い作品。
多くの「勇者パーティから追放」もの作品のように、不自然なほど主人公が復讐に燃えたり、戦闘から距離を置いてスローライフを目指したりすることなく、自分のできることを考えて、現実的に武器屋になるという選択をする。実は主人公こそが勇者パーティーで最も活躍していたなどということもなく(追放する際の勇者に問題があったのは確かだが)、スキルが進化した後も戦闘力は低いまま。ファンタジー世界を舞台にしてはいるが、現実的に、地に足がついて物語が進んでいくのが良い。
またこの作品では、魔物がきちんと意志を持っているため、人間対魔物の戦いは戦争のようになっている。戦闘シーンも悪くないが、戦争シーンもしっかり書けており素晴らしい。
その他、色々な事件が並行して起き、伏線が張られているが、読者を混乱させない分かりやすい描き方ができている。
と、まあ、安定感が高く、安心して読める作品だと思う。だが、これ、という突出した点もない印象。欠点は少ないのだけど、面白いかというとそれほどでもないかなぁ、と感じてしまう。
うーん、キャラクターに魅力が足りないのかなぁ。一人一人性格付けができているし、悪くないと思うのだけど……。良い人ばかりで刺激が少ないのか。