(~74、完結済み(続編あり))
2024年12月から四半期ランキングに入った作品。連載されていたのは2021年頃で、漫画化で火が付き四半期ランキングに入った模様。コミカライズで伸びることはありますが、四半期ランキングにまで入るのは珍しいですね。
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日本で交通事故にあった主人公が、二歳か三歳で城の中で衰弱死しかかっている第八王女に転生。たまたま出会ったコックに助けられた後、厨房で手伝いをして食糧をもらうことに。その後、料理長の養子になると、日本での知識を生かして料理を作る。また、その材料を取りに行くとき、金色の王として魔物と盟約を行う。これは、この世界で数百年に一度起こるもので、彼女がこの世界で最重要の人間となる。
異世界転生もの。
序盤は、幼く可愛らしい主人公に、日本人としての知識があるというギャップを楽しむ作品。転生者としての知識を持ち、さらに、金色の王という、この世界で特別な存在となった主人公が、世界を引っ掻き回していく。その部分は読みやすいし楽しい。
ただ、途中、他にも転移者がいると判明したあたりから雰囲気が変わってくる。なぜ神々は転移者を呼び、さらに主人公を転生させたのか? という謎を追う内容になっていく。
この謎に関する部分は上手くできているのかよく分からなかった。主人公が圧倒的な力を持っているため、独自の解釈で突き進んでいるという印象。正しいことを為しているように語られるが、本当に正しいのか分からなかった。
また、そのあたりから主人公の強者性ばかりが目立つようになり、幼女としてのかわいらしさが失われている。それなのに、終盤になっても「小人さん♪」と呼んでいることに違和感があった。
序盤は面白いけれど、主人公の可愛さ目当てで読むと途中からは辛くなる作品。SF的設定をどう評価するかで判断が分かれると思う。