(~57、第二章まで)
現在四半期ランキング五位の作品。書籍化も決定しているようです。
http://ncode.syosetu.com/n9340du/
魔法をまともに使えず「無能」と呼ばれ虐げられた主人公が、かつて世界を統一した王に出合い、能力を開花させる復讐もの……かと思いきや、主人公が無能でなかったと分かると、虐めていた人たちが許しを請うという展開は珍しいか。
そして、「無能」という概念が自然に生まれたものでないと推理し、何の為に「無能」という概念を作ったのか、という世界に関する問題へ展開するのが面白い。
だが、その後は主人公が得たチート能力を使って冒険者として活動する……というありふれた話になってしまっている。チート能力を使って冒険しているうちに、世界の謎も分かってくるという流れなのだろう。
ただ、その冒険譚に工夫があまり感じられないのが残念。チート能力が無節操過ぎるのもマイナスで、戦闘シーンもスピード感がなく、あまり面白く感じなかった。
色々と面白そうな伏線が張ってあったりと、期待できる部分もあるのだけど、物語に刺激が少ない気がした。ただ、第三章をちらちら読むと、結構大きく展開していそうなので、そこで面白くなる可能性はあるかも。
もうちょっと待った方が良いのかなぁ……。