(~31、最新話)
現在四半期ランキング三位、三木なずなさんの最新作。十万文字に届いてないけど、これ以上待ったところで内容はそう変わらないだろうので、書いてしまいます。
https://ncode.syosetu.com/n8829fs/
貴族の五男という気楽な立場に転生。魔法の才能があったので、鍛えて最強になっていく、という、捻りのない「なろう」テンプレを、いつもの三木なずなさんの調子で書いた作品。
内容は非常に空疎で、オリジナリティなどはなし。ただ、主人公の性格までも空疎で、威張り散らかすなどといった行為をすることもないため、読んでいて嫌になることもないです。引っ掛かるところを極力なくし、(飛ばし読みしても良い程度に)読みやすさに全力を注いでいる印象。まあ、いつもの三木なずなさんですね。
面白いか、というと面白くはないのですが、私としてはそんなに嫌な作品ではないです。小説を書くときってどうしても「個性を出したい」などと思ってしまうものですが、三木なずなさんは本当にビジネスライクに書いている感じがする。面白くしたいという感じすらなく、暇つぶしの道具としてさっと消費されることだけ想定しているような。粗製濫造なのは間違いないのですが、こうやって感情を込めずに執筆を続けられるというのも、まあ一つの職人芸なのかな、と。