(~40、第一章まで)
九月ごろ月間ランキングに入っていた作品。書籍化作品がある作者さんで、この作品も書籍化決定しているようです。
https://ncode.syosetu.com/n2974ef/
神様からもらったスキルが『なんでも装備可能』という低レベルでは役に立たないものだったため、ギルドに入れてもらえず、冒険者になる夢を諦めた主人公。田舎へ帰ろうと思ったとき、たまたま買った宝くじが当たり、意志がある聖剣を買う。その後、寂れたギルドに入り、冒険者として活躍を始める。
ゲーム的世界観で、ライトだけど正統派の英雄譚といっていいか。「
ダンまち」のような雰囲気かなぁ。
聖剣を手にしてはいるものの、主人公はチートというほどには強くなく、徐々に成長していく様が楽しめる小説。また、ハーレム要素も強く、二人のギルドメンバー(ともに女性)や女性の意識がある聖剣、ダンジョンで助けたお姫さまなど女性の仲間が豊富。
これといった特徴はないものの、物語が素直に進んでおり、ライトノベルらしい、自然にハーレムができていく感じは悪くなく、まあまあかな、と思って読んでいた。
主人公の能力がもともと結構優秀なので、ギルドに入れてもらえなかったのは不可解、など若干設定に無理は感じたが許容範囲かと。
が、第一章の山場となるべきドラゴン討伐シーンがかなり酷い。
戦闘シーンに迫力がないのは仕方ないとしても、討伐方法が、時間的にも方法としてもおかし過ぎるでしょう。事前に計画してきたわけでもないのにこんな準備をできるのは変だし、ドラゴンがこれで死ぬのも不思議。賢いドラゴンがこんな罠に引っかかるというのもちょっと。
漫画の1コマギャグなら良いけれど、真面目にこれをやってしまっているのは致命的。こういう王道系作品で戦闘シーンがお粗末なのはきつかった。そこまでは一応及第点だと思って読んでいたので残念。