(~73、第二章まで)
現在四半期ランキング四位の作品。
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転生もの。
「なろう」の異世界転生というと、この世界(地球)→異世界というのがほとんどだが、これは、異世界→異世界と、現実が関わらない異世界転生であり、一風捻ってある印象。
最強の剣士が、魔法を使いたいからと異世界へ転生する話。
だが、その世界の、特に主人公が産まれた地域では、「スキル」が大きな意味を持っており、主人公は魔法を含む何のスキルも覚えないと鑑定される。一旦は家族からも見放されるが、主人公は、スキルがなくても前世で培った技術を用いることができるのだった。
なかなか面白い設定で、最終的に主人公は魔法を覚えるのか? など興味を引く部分もある。が、設定があまり生きていないように感じた。
転生した「元」最強の剣士が主人公のはずなのに、転生後の世界でも敵なしなのは良いのだろうか? スキルの有無がどういう意味を持っているのか、というのもこの小説の面白いテーマだろうのに、スキルがない主人公があまりに最強過ぎて、そのあたりが台無しになっている。
設定を生かせず、主人公最強系の小説でよく見る展開が多くなっている印象で残念。
上に書いたとおり、スキルはこの世界でどういう意味を持っているのか? 主人公は魔法を覚えるのか? といったあたりがメインになってくれば面白くなりそうだけど……上手い解決は望めない気もします。