(~51、最新話。継続して読む予定)
現在四半期ランキング二位の作品。作者のまさみティーさんは、小説だけでなく、音楽作りなどもしている方のようです。
https://ncode.syosetu.com/n9105fz/
いわゆる「勇者パーティから追放」ものの作品。まあ、序盤の展開はテンプレと言ってもいいと思う。
ただ、理不尽な追放というわけではなく、「自分の職業で何ができるか」や、「今後どんなスキルが必要になりそうか」を理解できていなかったため、主人公がパーティに不要と思って勘違いする、という割合筋の通った追放ものになっている。
また、追放ものではあるものの、復讐がメインの作品ではない。追放され一人になった主人公の仲間になり、主人公が飛び抜けた能力を持っていることを教える人物や、ダンジョンマスターである魔王に関する謎の方がメインになっていく。
文章や登場人物の口調は軽いのだが、設定は意外としっかりしており、登場人物が皆、考えて行動しているのが分かる。ただの悪役だったり猪突猛進なキャラクターは少なく、裏の意図があることが多い。二面性を描いているのが良い。
……ただ、ちょっとこういうバランスは古臭い感じもした。上手く説明できないけれど、こういうバランスでキャラクターを配置するのって、現代的ではない気がする。ストーリーの大枠は「なろう」での流行りのものなのに、なんか古臭いにおいがする……っていうのもこの小説の面白い点だと思う。
さて、二章で主人公と幼馴染が合流し、追放ものとしては一段落した感がある。三章になってちょっと話がだれている気もする。
今後面白くなるかは、この世界の謎の方がどうなるかにかかっていると思うけど、そこが期待できるか、というとよく分かりません。ちょっと不透明な気がします。