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二週間ほど前に四半期ランキングTOP5入りしていた作品。
https://ncode.syosetu.com/n7833fb/
冒険者パーティーを追放された料理人が、冒険者食堂を始める話。その食堂をめぐって起こる事件を描いた連作短編形式の作品。
「ちょっと良い話集」という感じ。
冒険者食堂に出入りする人をめぐってちょっとした事件が起き、主人公がそれを解決するという流れ。突飛な内容はなし。よくまとまってはいるし、キャラクターも立っているのだけど、一つ一つの事件に深みがなくあっさりし過ぎている印象。気軽に読めて面白くはあるものの、物足りなさも感じてしまう。
物足りなさの一番の要因は、グルメものとして弱いことか。
食堂を舞台にした作品で、料理もたくさん登場するのだが、「なろう」の他の料理作品に比べると料理描写が少なく、食事シーンにあまり文字を割いていないと思う。料理を期待して読み始めると肩透かしを食らいそう。
「追放」と「料理」という「なろう」で人気の要素を組み合わせてはいるが、どちらもあまり生かせておらず、かといって独自性があるわけでもない……というちょっと中途半端な印象の作品でした。文章も物語もしっかりしてはいるので、読んでいてつまらないわけではないのですが。