(~80、最新話)
ライトSF(ジャンルとしてはファンタジーに区分されると思いますが、SF風のファンタジーです)、ヒューマンドラマ。エブリスタでは
最後まで読めるようです。
https://ncode.syosetu.com/n5234fk/
不死の人間の「死にたい」という欲望をテーマに据えたヒューマンドラマ作品。
このテーマは、たとえば清水玲子の漫画ジャック&エレナシリーズ(「
ミルキーウェイ」など)で扱われているテーマで、すごく珍しいものではないですが、「なろう」では珍しいかな、と思います。
このテーマを正面から扱った、なかなか勇気ある作品。
主人公と不死の人間とが交流し、徐々にお互いのことを理解していく過程と、そのような主人公の一生をよく描いている。
……のだが、その「過程」の描き方は疑問。主人公の一生を描くというコンセプトのため、五年とか時間が飛ぶんですよね。
五年間を一つ、二つのエピソードで代表させることができるくらい、人間の一生なんて単純なものだ……と言われればまあそうかもしれないけれど、この描き方はさすがにちょっと無理がある、という気も。やはり、五年もあれば、二人の関係性を含めもっと色々と変わっているんじゃないか、と。
このあたり、もう少し丁寧に書いて欲しかったとは思うものの、そうすると主人公の一生を短くまとめることは無理になるだろうから、難しいところですね。
時間経過の描き方は問題だと思うものの、描かれる一つ一つのエピソードはよく考えて描かれており、なかなかしんみりします。ヒューマンドラマとしてまあまあ良い出来だと思う。
題名も目を引くし、ここまでポイントが伸びない作品ではないと思うんだけど、何か理由があるんでしょうか。(エブリスタとの重複投稿のせい?)