(~31、完結済み短編)
一月~三月に四半期ランキングTOP5に入っていた作品。第1回SQEXノベル大賞金賞受賞作品。投稿されたのは2023年ですが、書籍化され、さらに最近漫画化されたことでランキングが上がったようです。
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主人公はベル・プペー(美しい人形)と称される女性。しかし、その見た目とは違い中身は非常に豪胆。それを隠すため大人しい演技をしていたためベル・プペーなどと呼ばれるようになった。そして密かに、「反転の魔道具」を使い男性として傭兵騎士として活躍していた。その主人公との婚約が決まったのが奔放で呪われていると言われる第二皇子。彼の内実を探るため、彼に着いて娼館に行くと、事件に巻き込まれて真実の姿を明かす。
恋愛小説なのだけど、ストーリーを読ませるというよりは、主人公たちカップルの様子(イチャラブ)を描くのがメインの作品。最低限の設定・ストーリーを語り、後は二人がイチャイチャしている様子を描写しているような感じで、二次創作の同人誌っぽい印象。二次創作じゃなければBL(ボーイズラブ)漫画とかかなぁ。
そもそも、「スパダリ」っていうのは有名な単語なんですか? 「スーパーダーリン」の略らしいけど、私は初めて見ました。これを題名に冠しているのも、そんな題名の小説が賞を受賞していたのもびっくり。
面白いことは面白い。
主人公たち二人のちょっと変わった関係性と、そのイチャラブ描写がたっぷり描かれている。読んでいて気恥ずかしくなるけど、それも良いです。
ただ、一本の小説として見るなら、ストーリー部分が少なすぎると思う。そのイチャラブを書く前に、もっと二人の背景とかを書いた上でそういうシーンを書いた方が盛り上がるんじゃないかな、と思ってしまう。
しかし、そういうストーリー部分を読むのは面倒くさい、自分はすぐにイチャラブシーンを読みたい、という人も一定数いるはずで、そういう需要にしっかり応えた作品。