(~90、完結済み)
十月~十一月に四半期ランキングTOP5に入っていた作品。
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聖騎士となった夫が戦地で聖女を愛してしまったため、主人公は戦地から戻った夫と離縁することになった。だが、主人公が旅立ってしばらくすると夫から聖騎士の力は失われ、また、倒したはずの不死魔獣が新たに現れる。その一方、主人公には新たな出会いがあり、祝福の力が宿る。
主人公が出兵した夫に戦地で聖女と浮気され、戻った夫に離縁される、というのは「
白い結婚を求め、離縁を求められた妻は、既に家に居なかった。」と共通の設定。今、流行りなのでしょうか? その後、実は聖女は主人公だった、という話へ繋がる作品。
ただ、後半の「実は聖女は主人公だった」という部分では、戦闘シーンや陰謀などの話があるのがやや珍しい。聖女が絡む話では恋愛中心の話が多いけれど、結構血生臭いような内容も扱っている。
そんな内容を上手く繋ぎ合わせまとめた作品。別の設定を違和感なく掛け合わせたプロットは上手。ただ、それで面白く仕上がっているかというとあまりそうなっていない気がした。
中終盤の展開があまり盛り上がっていないように個人的には感じた。この陰謀を仕掛けた動機などもきちんと描いており、決してつまらないものではないのだが、主人公の物語とはあまり関連ないものに思えてしまった。どちらかというと、主人公の恋愛要素などをもっと描いて欲しかった。上手くプロットを立てられているとは思うのだけど、各要素の書き込みが足りない気がした。
どこか中途半端に感じてしまったけれど、これといった欠点はないので、惹かれる人もいるだろう、と思います。