「人狼への転生、魔王の副官」
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はここ十日くらい読めてなかったのですが、260話(最新話)まで追いつきました。ロルムンド編(と作者の活動報告に書いてあった)がもうすぐ終わるようですが、安定して面白いですね。ただ、かなり正面から戦争を扱っているにもかかわらず、相変わらずの甘さが少し気になります。主人公が甘いのは性格なので仕方ないですが、世界自体も甘くできているように見える。できる限り人を殺さず、穏便に戦争を解決していくという作者と主人公の意図は伝わっていきますが、ここまでだと若干無理があるような。
よく、少年漫画などでも、様々な規制の影響で「人の死」を描かなくなったという話を耳にします。特に、無慈悲・無意味な死は描かないようになった。この作品は、そういう規制があっても面白い話は書けるんだ! ということを主張しているかのようです。子供に読ませても安心な戦争の描き方の見本のような作品。それでいて、決してつまらなくない。
ただ逆に、これが戦争だと勘違いされてしまう危険もあるので、教育的な小説とはいえないと思うのだけど――