(~24、完結済み)
現在四半期ランキング二位。四月から四半期ランキングTOP5入りしている作品。完結済みの中編です。
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主人公は、若くして夫と婚約し一緒に暮らしていた。十八歳で正式な結婚をした翌日、しかし、夫が天啓を受け、魔物と戦うため前線へと旅立ってしまう。夫が帰らぬまま五年経過した頃、夫が十五歳の少女と組んでいるという悪い噂が届く。さらに、主人公は病を得て余命半年と告げられ、そのことを夫に手紙で知らせると、件の女性を伴って帰るとの知らせが届く。それを見て、主人公は屋敷を出て実家へ向かった。
主人公と夫との関係は「
白い結婚を求め、離縁を求められた妻は、既に家に居なかった。」などと似たような設定。
「なろう」王道の設定ではあるのだが、これまでの夫との関係を独白により振り返る部分は、主人公の感情が溢れていて良かった。
類型作品と違う点は、夫が浮気していると確定していないことと、主人公が病に犯されていること。
この後、主人公の自立を描くのがよくある展開だが、病に犯されているためこの作品ではそういう展開にならない。
じゃあどういう展開にするかが注目ポイントだと思うのだけど、正直いって私には良い展開(短い作品なので、この後はすぐ結末ですが)とは思えなかった。
かなり無理矢理結末へ持っていっていると思うのだが、カタルシスがあるわけでもないし、ハッピーエンドという感じでもない。なんでこんな結末にしたのか分からなかった。