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現在四半期ランキング二位の作品。
https://ncode.syosetu.com/n3669fw/
ゲームへの異世界転生もの。
やり込みゲーム好きの主人公が、新らしいゲームでヘルモードを選んだら、そのゲームの中に転生してしまうという内容。
かなり正統派の異世界転生もの。
大器晩成型の主人公が、転生時から努力を重ねて強力な力を得ていくストーリー。目新しい内容はないけど、こういう昔ながらの異世界転生ものは最近珍しい気もした。最初から飛び抜けたチートを持っているわけではなく、努力して力を得ていく過程もじっくり描いているタイプで、ステータス表やスキル一覧を何度も載せ、強くなっていく様子を数値で示していく。大きなイベントはなく淡々と進むが、主人公の感情、行動原理などをしっかり描き、この世界を自然に表現している。
で、多分、誰もが疑問に思うのは題名にある「ヘルモード」だと思う。
主人公は、特殊な職業をいかし、かなり幼い時点で大人も含む他の多くの（ヘルモードでないはずの）人間を超える力を得ている。今後も正しく努力していくなら、戦闘能力で遅れを取ることは少なそう。
どこがヘルモード？ という感じなのだけれど、でもまあ、日々努力し続けるのは大変だから、そんなものなのかなぁ、という気もする。どんなモードでも正しい努力をすればクリアできるようになっている……くらいのバランスで作られているゲームと思って読めばいいのかな。
ただむしろ、主人公の一番のチート能力は、「自分のステータスを見る能力」だと思う。説明もなくこの能力を持っていて、他の人間は持っていないようなのだが、このおかげで、どれだけ努力すればレベルが上がるか？ などを検証・予想することができ、努力する原動力になっている。
この世界がゲームで、正しく努力すれば成長できるって分かってれば誰だって努力するよね、という感じで……。なんというか、そのせいで、この世界はゲームの世界であり、主人公以外がプレイヤーではない（NPCである）という印象を受けてしまった。
いや、これは気にしすぎかもしれないけど……。でも、ゲームへの転生もので、わざわざ（VRMMOではなく）「転生」にする理由って、主人公がその世界で本当に生きていくんだ、っていうリアル感を出すためっていう部分もあるはずで、ちょっと違和感があった。
という感じで、私は題名や設定にやや難ありと思ってしまったけれど、気にならない人もいると思う。そのあたりを気にしなければ、地道系の異世界転生ものとしてそこそこ面白いと思います。
