（～162、最新話。以下継続）
現在四半期ランキング三位の作品。
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正統派ヒロイックファンタジーと言ってよいと思う。
物語はなかなかに壮大で登場人物も多い。最初、学園で出会った主人公たち「黄金の世代」が、後に国の中枢につくことになる展開は非常に熱い。学園時代恋人同士であったものが政治的理由で引き裂かれ戦ったりするのも良い。様々なままならない物語を見せてくれる。面白い。
最初虐められていた主人公が強くなった経緯などは、若干天下り的でどうかなぁ、と思うところだけど、物語自体はかなりよくできていると思う。
問題は表現力・技術力の方だ。連載のため時間が足りないのか、作者の技量が足りないのかはよく分からないけど、編集・校正が足りていないと思える部分が散見される。私は文章上の問題は気にならない方だと思うけど、この小説に関しては単純な修正だけじゃ直らない、けど内容の修正が必要とはいえないようなものが結構残っている。
・誰が話しているか分かりにくいセリフが結構ある
・政治の話をしていてもおままごとのよう
・登場人物の変化についていけないことがある
・どの国も人材不足に見える。特に、皇国。（一応説明はついているが）「黄金の世代」がすぐ国の中枢に昇り詰めているのは納得しがたい。
最後の二つはストーリー上の問題に見えるかもしれないけど、丁寧に書いていれば解消できる部分だと思う。もう少し登場人物を増やしたりして。とはいえ、真面目に修正しようとすると執筆と同じかそれ以上の時間がかかるかもしれないけど……。
というわけで、全面的に手直しなどすれば凄く！ 面白い小説になると思うけど、今のままでおすすめといえるかはちょっと微妙なところ。良い編集さんについてもらったら全然違うだろうなぁ。でも、大筋さえ面白ければ良い、という方には是非読んで欲しい小説です。
