(~141、第9章まで読了)
二月~五月に四半期ランキングTOP5に入っており、三月には四半期ランキング一位だった作品。
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主人公は、日本で過酷な環境に育ち、サバイバル技術を身に着けていた三十路のOLだが、ヒグマに殺されて異世界の幼女へ転生。町の路地裏で意識を取り戻したが、このままでは死んでしまうと思い近くの森へ。そこで木の洞を寝床にし生活する。約6か月後、暗殺者に追われてやってきた貴族の少女を救い友人となる。彼女に教わり魔法を習得し、上手く少女の自宅に帰れた後は、魔法の能力を見込まれ、優秀な魔法術師である彼女の叔母の後継者扱いされる。
異世界転生ものだが、生前の知識を生かしてサバイバル生活をするというのはまあまあ珍しい。非力な少女がどうやって行き抜いていくかが語られてい面白い。
面白いのだが、その一方で、こんなに上手くいくのか? と感じた部分も多い。厳しい生活をしているはずなのに、常に冷静で、蘊蓄を語っている部分が多く、臨場感が伝わってこない。
サバイバルパートが終わると、人間関係も広がり、政治的な要素などが増え物語が広がっていく。登場人物のキャラクターは立っており、ストーリーも悪くない。
ただ、イマイチ斬新さがない。
特にイマイチに感じたのは魔法の設定。色々と科学的なことを語った割に、魔法はイメージが重要、と安易な設定になっているのは残念だった。
友人となった少女の一家が武闘派(脳筋)という設定も、悪いわけではないのだが、ありきたりに思える。
設定面でイマイチに感じたところはあるけれど、ストーリーは面白いし、この後もっと面白くなっていてもおかしくないと感じた小説でした。