(~109、継承の祭壇、まで)
現在累計ランキング19位の作品。
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設定としてはかなりオーソドックスな異世界転生チートもの。
特に、「ランクアップ試験」編までは、どこかで見たような設定と展開ばかりであまり楽しめなかった。
だが、「継承の祭壇」編でヒロインが登場し、国同士の関係が明らかになると俄かに面白くなった。この章で書かれるのは、異世界転生ものでよくあるダンジョン探索なのだが、まず、その戦闘シーンに勢いがあるのが良い。
今までは主人公が最強のように読めていたのだが、まだまだ修行途中で上には上がいることが分かってくる。主人公は確かに非常に強いのだが、チートものでよくあるような万能感はないため、緊張感のある戦闘シーンが演出されている。
また、「継承の祭壇」編自体が、やや意外な終わり方をしたのも良かった。RPG的、もしくは漫画的なパターンの一つかもしれないが、簡単には先を読ませない物語になっていると感じた。
というわけで、設定こそ異世界転生チートの典型だが、一つのファンタジー作品として悪くない思った。むしろ、転生設定や、スキルなどRPG的な設定は物語の足を引っ張っているようにも思える。でもまあ、そこも含めて、これから期待できそうな小説でした。
これで、連載しているのがここまでだったら継続して読むのだけど、先は長いからなぁ……。