(~23、完結済)
ノクターンの「童貞オークの冒険譚」で有名なタコ壺さんの「なろう」レビュー作。
https://ncode.syosetu.com/n3613ga/23/
まず、知らない人も多いと思うので、「童貞オークの冒険譚」について。
「ノクターン」連載ですが、18禁要素はほとんどない作品です。ギャップもの、勘違いものとして面白い作品で、主人公のオークとしての価値観と、人間との価値観のギャップで話を進めていく話でした。ノクターンの小説としては文章は硬めで、登場人物一人一人を掘り下げているのが面白い。名作です。
戦闘能力に長けたオークなのに童貞、というコンプレックス(主人公は女性の前で勃起しなくなる)を中心に物語が進むので、構造的に妄想以外の18禁シーンは入れられない作品ですが、面白い作品でした。
エロ要素は完全に削って、ノクターンでなく「なろう」に連載すべきだったのでは? と思っていた人は自分も含めてたくさんいたはず。
そんな作者の「なろう」デビュー作です。
X活動報告によると、「自分のような者でも、面白いテンプレ話が書けるのではないか」と思って書いた作品らしいですが……テンプレ物としては文章が硬く、設定が重いです。
異世界へ二度、勇者として召喚された主人公と、その召喚主である神との確執を描いた作品。
まあ確かに、斬新なストーリーではないですが、「なろう」連載の異世界召喚ものとしては設定が重く、文章が硬い。ちょっとSFチックな作り込まれた設定も「なろう」向きとは言えない印象。
内容は悪くないです。十万字ですっきりまとまっている。
ただ、キャラクターへの掘り下げは足りないと思う。この長さでまとめているせいもあり、主人公以外のキャラクターのエピソードや心理描写は不足気味。
悪い作品ではないけど、作者の良いところが十分に出た作品とはいえないかなぁ、とも思う。もっと本気で、もっと長編の作品を「なろう」に連載するところも見たいですね。
1. 無題
長編にいかないラインですっきり纏めてるから綺麗に畳んでるけどそこは単純に作者の力量なだけで