(~40、完結済み、最後まで読了)
八月に四半期ランキングTOP5に入り、現在も四半期ランキング三位の作品。正式な題名は「S級探索者を5人育てたら全員に独立された中年コーチ、暇つぶしの初心者講座配信が「人類の攻略常識」を書き換え始める 〜教え子たちが「先生の本当の価値」に気付いて騒ぎ出すまで、あと3日〜」です。
https://ncode.syosetu.com/n3823mj/
主人公は大手クランでS級探索者を五人育てたコーチ。だが、それは彼らの才能のおかげで、B級止まりだった主人公自身は寄生だったと言われ契約解除される。暇つぶしに初心者向け攻略講座配信を始めると、それを見た落ちこぼれE級探索者の動きが劇的に変わったことで注目を浴びる。さらに、元教え子たちが自分の配信に集まってくる。
追放された主人公が実は……というストーリーを、探索者コーチでやった感じの内容。
実は主人公は探索者としても凄い、という方向にはいかず、コーチとして非常に有能で教え子たちにも慕われていたという方向で話が進む。
配信から新しい教え子が生まれ、コメントで盛り上げ……というのが良いテンポを生み出している。そのコメント欄に、S級の元教え子たちがコメントで現れたりしてくるという展開も良い。
その後は、元教え子たちが主人公に対して本当はどう思っていたのか、というエピソードが入ってくる。こういう感動系、もしくは、お涙頂戴系、は私はあまり合わなかった。結構上手く演出しているとは思うので好きな人は好きなはず。そして、各教え子についてこういうエピソードを入れて来るので、色々と趣向はこらしているもののワンパターンに感じてしまった。
というわけで、設定は良いと思うし、悪い内容ではないと思うけど、中盤以降は私にはあまり合わなかったかな……という感じ。終盤の展開もイマイチな気がした。
あと、細部の設定には問題がある部分がいくつかあったと思うけど、一番気になったのは主人公がB級で、S級五人だけを育てたというところ。主人公は確かにコーチとしての才能があり、自分自身の弱点も分かっていたし努力もしたにもかかわらず、B級にしかなれなかった。じゃあ、S級まで教え子を育てられたのはやっぱり彼らの才能のおかげでは……というのは引っ掛かった。
なお、この小説の作品情報によると、本文の一部にAI生成を利用しているらしいです。私は、読んでいる途中、生成AIっぽい文体だな、と思った部分はあったのだけど、最後まで人間が書いていると思って読んでいました。
私が生成AIっぽいと思ったのは「箇条書き」っぽい説明をしているところ。登場人物の口調でもそういうところが見られた。とはいえ、そういう文体を好んで使う作者もいるし、特に、登場人物の一人をそういう口調で喋らせて特徴づけするのはよくある手法だから、これだけでAI作成と思うのは難しい気がします。