(~128、第八章まで読了)
こちらのコメントで紹介してもらった作品。
https://ncode.syosetu.com/n3749kd/
主人公は修学旅行の途中、マイクロバスごと異世界に転移させられ、そこに現れたダンジョンマスターに十文字までの願いごとを叶えてくれると言われる。一緒に転移した生徒たちにだまされ一人取り残されたが、「ネトゲの自キャラにして」という願いが受け入れられる。その願いのおかげで、最強になった上、ネトゲで使っていた大量のキャラクターが使えるようになる。自分を召喚した王国を不信に思ったため、知り合った獣人の女の子とともに隣国へ行き、そこで活躍を始める。
異世界転移もの。
ネトゲのキャラ、それもゲームで育てた多数のキャラが使えるという設定は珍しいか。単純にそれらのキャラが使えるというだけでなく、各キャラごとに自我があり、主人公が影響を受けたりもするというメタ的な設定もある。
主人公がチート能力で活躍し、地位を上げていくタイプの作品だが、主人公の能力がずば抜けている割に派手な展開は少なく、一つ一つの事件を丁寧に描き、少しずつ世界観や、国同士の関係が分かってくる……という書きっぷりが特徴的。様々な人間をしっかり描いており、じっくり読める内容になっている。相棒の獣人も可愛い。
ただ、一番の特徴は主人公が色々なキャラを使えるというところだろう。性別もステータスの特徴も違うキャラを使うことで、主人公一人の視点であるにもかかわらず、様々な交流が生まれ、異なる視点を体感できるのが面白い。
が、この設定が問題を産んでいるとも思う。
私が読んだ範囲では、主人公は、複数キャラを使えるということを相棒の獣人以外に明かしていない。しかし、複数のキャラが同時に存在しえないので、周囲に不自然な説明をすることになる。それで矛盾が起きているというわけではないのだけど、ちょっと無理があるのでは、と感じるところもあった。
また、各キャラごとに自我があるという設定は面白いのだが、それが物語の進行にはほぼ関係しないのでまどろっこしくもある。
面白い点は色々あるけれど、テンポはゆっくり目の作品だと思うので、じっくり読みたい人におすすめ。
紹介してもらったコメントでは、展開は王道だけどテンポが良いとあるので、結構違う感じ方をしてそうです。