(~51、第二章まで)
現在四半期ランキング四位の作品。
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主人公は勇者パーティーでタンクを務めていたが、追放され故郷へ戻る。だが、帰り道で助けたホムンクルスの鑑定スキルにより、非常に優秀なスキルを持っていることを知る。そして故郷で、主人公を追って勇者パーティーを抜けてきた聖女と共に、魔物を倒したり迷宮を攻略したりして、有名になる。
その後第二章では、故郷の町の発展のため人々をまとめる役になっていく。迷宮攻略した際に知り合った迷宮の守護者と共に、上手く迷宮を町に資するようにできないか考えたり、クランを設立するため隣街へ行き、さらに有名になるためそこの迷宮を攻略したりする。
「勇者パーティーから追放もの」典型的な出だしだが、途中からは政治方面へと大きく話が転換する。作者も、感想の返信で「クランと迷宮についてを特に書きたかった」と書いているが、途中からはそっちがメインで、勇者に関することはほとんど出てこなくなる。
ただ、色々な要素が出てくる一方で、どれも行き当たりばったり、中途半端という印象は否めない。例えば、第二章で突然迷宮に挑み始めるあたり。理屈は分かるのだが、どうも不自然な流れに感じてしまった。
妹との過去話や、ホムンクルスの過去に関する話など、泣かせどころも随所に入れているのだが、その描き方も断片的で今一つだと思う。登場人物(主に女の子)も無駄に多い印象で、一人一人のキャラが立っていない気がする。
ストーリーの大筋が悪いわけではないけれど、一つ一つの内容を掘り下げず、小さく纏めてしまっているため主軸が分かりにくい作品でした。