(~68、最新話。第二章終わりまで。この後も読む予定。)
現在四半期ランキング一位の作品。「
狂乱令嬢ニア・リストン」の作者、南野海風さんの最新作。
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主人公は盲目に生まれたため生きる気力がなかったが、魔力を持っていることが分かり、さらに、魔術で目玉を作るという目標を持ったことにより、魔術の研究に傾倒する。また、楽天的な侍女の影響もあって主人公自身の性格も楽天的になり、女たらしで、かつ、天才的な魔術師となる。
面白く読みやすいのは間違いない。そして、この作者特有のちょっと変わったテンポが楽しい。ただ、物語自体は平坦で、盛り上がる箇所は少なく、意外性はあまりない。
そのあたりは「狂乱令嬢ニア・リストン」と共通で、読後感は非常に似ている。面白いし、読みやすいし、この後を読みたくなる話なのだけれど、痒いところにちょっと手が届かない感じで物語が進行していく。
「狂乱令嬢ニア・リストン」を読んでいたときは、もう少し驚くような展開があれば良いのに……と思ってずっと読んでいたけれど、そういうことをしないのがこの作者のリズムなんですよね。それが分かっていると落ち着いて楽しめます。