(~48、第一部まで)
現在はTOP5から落ちてしまっていますが、九月に四半期ランキング三位だった作品。
https://ncode.syosetu.com/n8166ha/
体が弱いため山へ捨てられた主人公。だが、山の中で魔獣を食すとスキルが得られ、身体能力が上昇することに気付く。そうして凄まじい力を得て300年生きた後、通りかかった騎士を救ったことがきっかけで、公爵家に誘われる。そこで魔獣の料理を振る舞い、問題を解決していく。
追放ものの導入だが、そこはあまり後の物語に影響しない感じか。
山奥で人知れずチート能力・知識を得て、その力と料理で様々な問題を解決していく話。
チート能力を得るまでの過程は良いと思う。追放もののテンプレかと思いきや、結構意外な形で能力を得、その力で何をするわけでもなく山で暮らし続けるという展開には意外性があった。
その後、騎士を救って公爵家に入るくだりも、定番の展開ではあるけれど悪くない。
が、それ以降はイマイチかなぁ、という印象。
題名にある通り、主人公が「料理番」という役に収まり、公爵家の問題を陰から料理で解決するというような内容になってしまうと、物語の動きが少なくなってしまう。主人公の感情に焦点を当てて描いてはいるのだけど、ちょっと脇役みたいな立ち位置になってしまっている。
もちろん、公爵家の騒動が面白ければそれでも良いのだけど、あまり盛り上がってはいないと思う。
あとは、料理だけど……。私は料理シーンのためにこの作品を読みたいとは思えなかった。ただ、私は料理シーンに対する感度が低いようなので、人によっては面白いとか美味しそうとか感じるのかもしれない。