(~100、最新話。今後も読む予定)
現在四半期ランキング一位の作品。
https://ncode.syosetu.com/n2819ha/
主人公(の一人)は強力な傭兵。依頼されて魔女と戦い勝利するが、報酬が払われない状況になったため殺すのをやめる。その魔女に、人に狙われない場所への護衛を依頼され、二人で異大陸へわたる。そこで魔女は冒険者として、傭兵は傭兵として功績をあげていく。
異世界転生などの設定がないスタンダードなファンタジー。
ただ、すごく硬派なファンタジーではない。冒険者ギルドがあり、依頼を受けて魔獣を倒しランクを上げていく部分と、街の中のマフィアの抗争に対応していく部分、大体この二つのテーマで進行していく。どちらも、「なろう」でまあまあ見かける内容ですね。
たとえば、「
食い詰め傭兵の幻想奇譚」や「
望まぬ不死の冒険者」、最近だと「
見切りから始める我流剣術」あたりが近いかと思う。これらの作品より、常時、若干緊張感が高いのが魅力かな。
内容も、ここは凄いと思わせるところはあまりないのだが、ずっと安定して面白い。すっきりした文体で、後の展開を読みたくなる。経験を重ね、簡単に感覚が変わったりはしない主人公二人だが、その二人の関係が少しずつ変わっていくのに注目したい。
この小説のどこが良いのか、というと、戦闘シーンが面白いのが大きいのかな、という気がする。派手ではないのだけど、戦闘中の思考過程やどんな攻撃をしたかを堅実に書いており、読ませる内容になっている。
ただ、冒険者ギルドやマフィアの設定はそれほど作り込まれてないのかな、と感じた。街の規模などイマイチ分からない部分がある。
あと、私は今回一気に読んだので混乱しなかったけれど、登場人物が結構多いので、連載を追っていく場合ちゃんと覚えていられるかは不安。まとめて読んだ方が面白い作品かもしれない。
ところで、この小説はずっと句点(。)なしで書かれていたのだけど、最近になって句点をつけるようになっている。私も、最初は句点がないのが気になり、あった方がいいと思いながら読んでいたのだが、急に句点入りの文章になると違和感があり、むしろ読みににくく感じてしまった。
慣れって不思議ですね。