(~9、完結済み中編)
現在四半期ランキング一位の作品。
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王国の側妃として生まれた主人公は三歳の頃、転生前、日本で育った記憶を思い出した。王女のはずなのに、同時期に正妃の妊娠が分かったせいで、その存在を忘れさられ、何の教育も受けずに育った。16年後、連合国から政略結婚のため王女を出すよう言われ、教育を受けていない主人公の存在が思い出される。前世の記憶があったので主人公の頭は悪くなかったが、頭の悪い振りをしたまま嫁ぎ、祖国への復讐を企む。
転生ものであり、「なろう」で人気の復讐もの。
主人公が頭の悪いふりをし復讐するという流れが、短い小説の中に過不足なく描かれている。復讐の動機と、復讐に至る道筋をしっかり描いた完成度の高い作品。「なろう」では時々こういう完成度が高い短編~中編がランキングに上がりますね。
ただ、一つ不満なのは、主人公が嫁ぐとき王から手紙を渡されたところ。それまで無関心だった王が、知性がないと思っているはずの娘へこういう手紙を渡したのは不自然に感じた。そして、それが結末に影響してくるのもイマイチ。
完成度は高いと思うが、そこは結構大きな欠点だと思う。