(~230、最新話まで読了。今後も読む予定)
七月~八月に四半期ランキングTOP5に入っていた作品。
https://ncode.syosetu.com/n2586iz/
現代にダンジョンが現れた世界。ダンジョンで財宝を発見したり、ダンジョン配信で収入を得る者たちで賑わっていた。主人公は、友人に誘われダンジョンへ。そこでD缶と呼ばれる開封方法の分からないダンジョンの宝箱を手に入れる。家に帰るとそのD缶が開き、プライベートダンジョンという自分だけのダンジョンを作るスキルを得る。さらに、自分の幸運値が異常に高いことが分かり、それらを利用してレベルを上げ、クラスメイトの女の子を助けて仲間にしたりしながら活躍していく。
現代にダンジョンができたという系統で、チートスキル&ハーレムもの。
……という設定やあらすじには惹かれなかったのだが、読んでみると意外にも面白かった。ただ、類似の系統の作品に比べてこの作品がはっきり良いところがあるか考えてみると判然としない。ストーリーが突出している感じではない。
なので、小説としての色々な要素がちょっとずつ優れているのかな、と思う。
一つは、人物の書き分けがしっかりしていること。ハーレムものだけれど、ヒロインの書き分けがしっかりしているし、ご都合主義的といえばご都合主義だけど納得できる理由でヒロインになる。ストーリー展開としての不自然さは少ない。
色々なエピソードを小出しにして、場面転換していくのが上手い。レベル上げなど一つのことでページ数を費やすことがあまりなく、ちょっとした事件や謎を次々に出し、物語をどんどん展開している。その謎や事件も、凄く興味を引くというものではないけれどつまらなくもなく、適度に興味を引くものになっている。
このあたりが上手いのかな、と思う。
コメディ要素の強いシーンとやや重いシーンのバランスも良く、飽きさせない工夫がされている。
商業出版されているラノベに近い印象の作品。
突出した部分や意外性はないけれど、面白く読めました。