（～80、最新話）
現在四半期ランキング三位の作品。
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悪魔・魔物が跋扈する別の世界の日本で、現代日本（この世界）の記憶を前世の記憶として持つ男が主人公。人類は魔物に対抗するための機体で戦っているが、主人公は機体への適正が高く、さらに、前世でゲームをプレイしていた経験のため他の人には動かせない実験的な機体を動かすことができた。そのため、軍学校に通いながら特別な地位を築いていく。
なかなかトリッキーな転生チートもの。
別の歴史を歩んできた日本という設定が変わっているし、悪魔・魔族・魔物の描き方もちょっと変わっている。悪魔は一方的に人間を絶滅させようとしているわけではないし、人間と言葉も通じる。階級があり、それぞれ意志を持って動いている。
主人公は一般家庭出身で、後ろ盾なく軍学校に入った。が、軍学校にもヒエラルキーがあり、優秀な主人公とどうやって付き合っていくかクラスメイト一人一人が戦略を立てていく。また、軍の師団同士も争っている。
そういった、社会階層から来る争いを描写し、ときに理不尽な行動をしでかすのが面白い。人が死ぬこともあるが、客観的な視点からそれを描写している。主人公の妹や、主人公のクラスメイトたちも（出番がそれほど多いわけではないが）一人一人個性を出して描かれている。
このようなところも十分特徴的なのだが、この作品の肝はロボットだ。主人公は前世でのロボットへの愛と、「アーマードコア」（作中では一部伏字になっている）プレイ経験のため、特殊な機体を操縦できる、という設定になっている。
ただ、私がこのゲームをプレイしたことがないせいか、この設定はピンと来なかった。ゲームのプレイ経験があるから操縦できる、という設定には無理がないかなぁ。とはいえ、機体の描写は細かく、戦闘シーンもしっかり描かれているのは確か。愛は伝わってくる。
ゲームのイメージがあればもっと楽しめると思う。
