(~69、最新話。以後も読む予定)
現在四半期ランキング五位の作品。
https://ncode.syosetu.com/n5911hs/
主人公は、少し異なる日本に陰陽師の息子として転生。転生の際に得た莫大な呪力を用いて妖怪を退治、もしくは式神として使役し、陰陽師としての地位を上げていく。
チート転生もの。また、多くの女の子型の妖怪に好かれるという意味ではハーレムものともいえるのかな。
チート転生ものとしてはオーソドックスな設定だが、現実に近い日本を舞台にし、陰陽師という和風の内容にしたのが面白い。
特に、妖怪を紹介する際、その妖怪の伝承などの蘊蓄を絡めるのが上手い。転生ものの多くは異世界への転生のため、「知識チート」と呼ばれる元の世界に関する知識と絡めることはあっても、こういった土着的な伝承と絡められる作品は少ない。そういう意味で、目を引く設定だし、伝承などとも上手く組み合わせていると思う。
この書き方は、西尾維新の「
化物語」シリーズで怪異を伝承と組み合わせる手法に近いと感じた。
ただ、西尾維新と比較すると、語り口の軽妙さが足りず、物語の解決の仕方も面白みが少ないように感じた。
設定自体は劣っていないし、筆力もある作者さんだと思うので、もっと面白くなっておかしくない小説だと思うのだけど……。
設定も内容も決して悪くないため「オススメ」にしようかと迷ったのだけど、序盤に比べてだんだん出来が落ちてきている印象もあり「まあまあ」にします。