(~79、最新話。第二章まで読了)
現在四半期ランキング二位の作品。「
手札が多めのビクトリア」などの守雨さんの作品。
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主人公は、病で人生を終える直前に祖母により健康体で異世界に転移させられた。その世界で魔法を身に着け、変換魔法によりお金を稼ぎ、王都の片隅でカフェを開いた。主人公の料理に惹かれ通ってくる筆頭文官は、主人公とだんだん親しくなり、彼の秘密も語るようになる。
主人公と王国の重要人物が親しくなり、やがて互いの秘密を明かし、恋心が芽生え……といったストーリーラインは守雨さんの以前の作品と似たものなのだが、主人公を大分ほんわかとした性格に描いているせいか、話自体も大分柔らかく感じた。
過去私が読んだ(このブログで取り上げた)守雨さんの作品の主人公は、優秀で、クールな感じに描かれることが多かったと思う。今作の主人公も優秀ではあるのだが、ちょっとおっちょこちょいで、優しさや柔らかさを強調して書かれている。人間関係や恋愛描写もほんわかとした感じで、今までとは大分違う雰囲気になっていると思う。美味しそうな料理を出したり、もふもふ要素を出したりするのも、この暖かい雰囲気の演出に役立っている。
小説中に料理の画像を載せるのが良いかというとちょっと疑問ではあるけれども、ただ、そうしてまで暖かい雰囲気を出そうとしているのは感じられるため、力を抜いて読むことができる作品になっている。