(~121、完結済み)
コメントでおすすめしてもらった作品。「
見切りから始める我流剣術」の氷純さんの作品です。
https://ncode.syosetu.com/n3141hu/
異世界へのゲートが開発され、各国が新資源を求めてアクタノイドと呼ばれるロボットを送り込んでいる世界。コミュ障のため就活に失敗した主人公の少女は、「リモートで完結」という業務内容に惹かれロボット操作業務の募集に応募・採用される。すると、最初の業務で獰猛な生き物相手に自爆したことを皮切りに、戦闘へ特異な適正を見せ、戦闘好きな人間と勘違いされていく。そのせいで、主人公自体は戦闘を望んでいないのにもかかわらず、企業間の抗争にも巻き込まれていく。
ロボット系の戦闘SFで、主人公の評判が意図しない方向へ向かう勘違いもの。
「勘違いもの」というくくりには入ると思うが、「なろう」でよく見られる勘違いもの(主人公が自分の強さに気付いていない、など)とは一線を画しており、とても良い設定だと思う。主人公の性格設定も面白く、こういうコミュ障の少女が戦闘に長けているというのも面白い。
また、戦闘シーンも臨場感があって面白い。「ボマー」と呼ばれる主人公らしく、最終的には敵を(時には自分ごと)爆破して終わることが多いのだが、追い詰められた主人公は理性的に判断してその決断を行う。そこに至る道筋もしっかり書いていて面白い。
ただ、企業などの勢力争いが分かりにくいと思う。どの勢力が何を目的にしているかを掴むのが難しかった。また、主に資源を目的にロボットを送り込んでいるにしては、ロボット同士の戦闘が多過ぎないだろうか。さらに、その治安の悪さが異世界だけでなく現実にも現れてくるシーンまである。
このあたりは、ネットゲームを題材にした方が違和感が薄かった気がする。コミュ障の少女がゲームが上手い、という設定ならそれなりにあるし、勢力間に戦闘があってもそもそもゲームであれば違和感はない。
もちろん、ネットゲームを舞台にした方が良かったと言うつもりはなく、SF的設定にしたからこその面白さも多分にあったのだが、現実を舞台としたことでちょっと設定に無理が生じてしまった気がする。個人的には、中盤あたりからそういう違和感が気になってしまった。
主人公が強いと勘違いされ、実体と乖離していく構図は良かったし面白く読んだけれど、それを生かすための舞台設定作りにやや無理があった印象でした。
1. 無題
出涸らし皇子が完結してましたがカクヨムのほうには後日談やSSがあるのはご存知でしたか?
https://kakuyomu.jp/works/16818023213407763209
なろうから移動する作家さんが多いようで最近のなろうランキングは微妙?
カクヨムの方で未読の作品を探す比率が増えてきた気がします。
見た目がごちゃごちゃしすぎてて正直カクヨムはサイトが見づらいんだけど……