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現在四半期ランキング四位の作品。
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唯一の王女として生まれた主人公は「ハズレ姫」と呼ばれ虐待されていた。だが七歳のとき、孤高の魔女だった前世を思い出し、祖父である王に訴えてみて状況が改善しなければここから逃げ出そうと考える。実際に訴えて見ると、王はこの状況を知らなかったようで、主人公の待遇は改善し、次期女王となるため国の問題に対処するようになる。
虐待されていた少女が前世を思い出して……という始まり方だが、そこを過ぎると国の内政がメインになる。主人公が通っている学園でのいざこざも、国王の地位や隣国との争いにかかわって起きる。
主人公を含め、登場人物に関して家族関係など結構シリアスなことが描かれるのに、文体がふわっとしているのが特徴的。あまり情緒に訴えるような書き方はせず、主人公の感情の起伏も少ない。きつい描写も淡々と流すように描いていく。
話自体は結構面白いのだけど、似たような展開が繰り返している印象があった。これも、そういうふわっとした書き方が一因かなぁ。一つ一つの内容はシリアスなんだけど、読んでいると前と似たような内容に感じてしまう。
こういう書き方だから読みやすい、というところもあるのだけど、個人的にはもう少し起伏があった方が好み。