(~101、最新話)
現在四半期ランキング三位の作品。
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人種が他の種族(エルフなど)から差別されている世界。主人公はダンジョンで仲間に殺されそうになったが、転移陣によりダンジョン最下層へ。そこでスキル「無限ガチャ」から強い仲間(カード)を手に入れ危機を脱する。さらに仲間を集め、自分自身もレベルアップした主人公が、かつての仲間に復讐していく。
軍団+「ざまぁ」作品。この組み合わせはありそうでなかった気がする。
「無限ガチャ」でいくらでもアイテムや仲間が増やせるのではあるが、基本的には今いる仲間たちで復讐を行っていく作品のよう。長い題名なのだから、軍団ものだということも明言すべきだった気がするが……。
「
オーバーロード」を代表に、軍団ものは「なろう」で人気が出やすいジャンルだろう。それと今流行りの「ざまぁ」を組み合わせるというのは良いアイディアだと思う。特に、この作品の0章は、軍団もののオープニングらしい良い出来だ。
ただ、そういう意味でいうと、一章はちょっとがっかりな出来。
「ざまぁ」要素はあるものの、メインの復讐は行われず、軍団も軍団らしい活躍はない。
一章に比べると二章は面白い。
軍団らしい大規模な活躍はないが、複数のキャラクターが活躍し、メインの復讐が行われる。そして、主人公が殺されそうになったことに関する謎が少し進展し、軍団の今後の活躍が予感される。
一章に比べて二章が盛り上がっている作品は珍しいと思う。それだけでも期待できる。
また、復讐される側の敵たちを、ただ馬鹿な悪役として描いていないのが良い。種族差別的で利己的な者が多いが、ありうる性格に描いている。主人公もそうだ。変な性格ではあっても、「ざまぁ」ものにありがちな、あまりにも短絡的で愚かな人物を描いていないのは評価できると思う。
軍団としての大規模な活躍はまだ少ないが、主人公陣営が他の種族に比べて強くなりすぎていそうなため、今後軍団ものとしての面白さが期待できるのかは微妙なところではある。けれど、軍団要素とざまぁ要素両方をそこそこの形で描き、また、今後に期待できる形で話を続けられているのは良いと思う。
つまらなそうな題名(失礼)から想像されるものより大分内容は良い。